シニア世代、枝葉は枯らして根を張り太い幹を目指しましょう!

【はじめに】

 いきなり変なタイトルで始まりますが
60代を迎え第二の仕事に就いたり第二の人生を始めた方には
これまでの仕事や暮らしの中でいろいろな繋がりを持ったことでしょう。

 ですが今の自分にとってそれは今でも大切な繋がりでしょうか?
その逆にシニアだからこそ固執すべきこともあるのです。

 今更持っていても意味のないもの、持つことが却って負担になるもの
逆に今からでもどんどん育てて人生を豊かにするもの。

 今回はこの矛盾するような案件について
簡単に紹介したいと思います。

 

【無駄な人間関係、惰性の繋がり】

 断捨離を言いながらなかなか実践できないもののひとつが
虚礼廃止に伴う人間関係のダウンサイジングでしょう。
仕事を離れて数年から十数年経過後も惰性で挨拶状を出す。

 出すことは出しても何を話していいか、どういう文章にするかで
無駄に長い時間拘束されてしまう経験はありませんか?

 特に会社員時代の繋がりとなる先輩や上司、同期入社、
同じ職場で働いた同僚や後輩、部下、得意先の担当者
目をかけてもらった得意先のお偉いさんなど等、
数えてみれば決して少なくない人数と今も交流を続けている

 ですが、既に共通の話題も尽きて時候の挨拶だけが
精一杯という状態になっているのであれば、ここで一気に
整理に踏み切りましょう。

 自分自身の負担軽減もさることながら
無駄に多くの友人・知人リストとして残しておくと
亡くなった後に子供らが通知を出す手間を増やすことになります。

「一度も聞いたことのない名前が大半だけど
 年賀状のやり取りだけはしていたようでどう対処すれば?」
といった悩みを口にする相談者も少なくありません。

 本当に連絡を取って欲しい名前だけのリストを作成するか
もっとシンプルに連絡して欲しい方からの手紙だけをまとめておく

 これだけのことで大幅に手間が省けるのです。

 こちらから「縁切り」を切り出すのは心苦しい?
ですがたった1回の連絡で済むことです。
その後は自分の負担も減りますし、遺された子供への
負担も減らすことになるのです。

 残念ながら、多くの場合こちらが思い悩むほど
先方は貴方とのやり取りを重視していないのです。

 

 人間関係の他にも枯らしていいものは多々あります。
勢いで加入した通販の会員、
同様な流れのスポーツジムやカルチャーセンター等
若い頃に契約したままの生命保険や医療保険
人に進められて年契約で定期購入している健康食品やサプリなど

 こういったものも改めてリストアップしてみると
如何に必要のない、なくなった繋がりかが見えてきます。

 一回の決断と行動で無駄なしがらみが断てます。
無駄な枝葉は遠慮なく枯らしていきましょう。
これからも伸びていく根や幹の為にもです。

 

【旺盛な好奇心、社会活動】

 今度は逆のパターンです。
「もう若くないから肉食は控えなくては」
「外に出ても行く当てがない」

 等といった理由で粗食を3食、自宅で摂る。
こういった生活は断じて取り止めるべきです。

 今では医学的にも適度な肉食を続けることの方が
健康にいいという説が多くなっています。

 もう隠居の身だから? 世俗と接触しなくても
ではなくて現役の頃にやりたくても出来なかったこと
行きたくても行けなかった場所へ行くという欲を持ちましょう。

 今の60代70代は心身ともに昔の40代50代並みです。
栄養状態の問題や医療の発展で活動可能な時間は飛躍的に
伸びているのですからその恩恵は享受して然るべきです。

 70才からパソコン教室に通い、ネット情報を採り入れ
インスタ迄始めたという強者シニアを何人も知っています。
さらには今では孫と一緒にネトゲを楽しんでいるという
若い世代との交流を新たに始めることが出来たといった
素晴らしい生活を始めた方もいるのです。

 これと並行して現役をリタイアしたタイミングで
学生時代の友人や会社時代の気の置けない同僚との
交流を再開したというケースもよく耳にします。

 ある意味、出世欲や見栄から解放されて
文字通り枯れた心境に到達した結果。
昔の懐かしい時代を共有する仲間と
損得抜きの新しい交流を始めること、
第二の人生には非常に有意義なものだと思います。

 こういう集まりや誘いには
是非、積極的に参加して社会との新たな接点を
構築して下さい。

 

【終わりに】

 個人的には、
60代になったら気軽に行き来が出来るような
友人は3名もいれば十分だと思います。

 中には今も昔世話をした会社の部下が何名いて
学生時代からの友人が何名いるのは俺くらいだ
といった人数だけ入ればマウントが取れるという
情けない考えに固執している同年代の方を見ます。

 量より質、は人間関係にも通じることです。
そういう方ほど実際にはOB会に誘われることはなく
自分でしゃしゃり出て参加出来ているのが実態という
哀れな立ち位置にいることが多いようです。
自ら主催者にも幹事もならず、なれず。

 世間からどう見られるかを気にするよりは
肩ひじ張らずに世間に自分から飛び込んでさらに見聞を広める事

 60代70代の方にはまだまだ時間が残されてます。
枯らすところと伸ばすところを適切に見極めて
自分が楽しめる人生を歩んでいきたいものですね。

この記事の著者

寺田 淳
寺田 淳寺田淳行政書士事務所 代表
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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ブログ「新・先憂後楽」
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