【はじめに】
学生時代の友人、会社の同期、先輩、後輩、
元の得意先の同年代のスタッフ、サークルの仲間など
60代にもなると概ね年相応の容貌や体型になるものです。
ですが、そんな中でも未だ若い時と変わらない雰囲気を
漂わせているメンバーもいれば、妙に老成した雰囲気のメンバーもいます。
年相応の外見でも若々しい、逆に未だ童顔の持ち主でも
妙に老けた感じの同年代の差はどこから来ているのかを考えてみました・
【行動力の差】
20代から40代始めの頃は思い立ったら即行動が出来ていました。
それが今は(50~60代)はあれこれ理由をつけて行動を起こさない。
ドライブが趣味だった友人は休みの日には早朝から当てもなく
とりあえずクルマを走らせて途中の信号待ちの際に「さてどこに行こう?」
と考え始めたそうです。
夜中に目を覚まし、いきなり日の出が観たいと
そのままクルマを駆って岬に向かった等々、
仕事の面でも当たって砕けろで新規開拓を
何も考えずに行動に移れた。
それが今はいろいろと行動しない理由探しが先に立ち、
結局行動をしない、でその結果に後悔を繰り返す。
仲間が集まっていろいろ近況報告をしたときに
今も若い時と同じように行動をしているタイプと
上記のようにやらないことを自嘲するだけのタイプに
見事に色分けが出来るのです。
同じ近況報告でも片や話題が豊富で興味を惹くような
話し方と相まってまた次もコイツと飲みたいと思わせます。
片や、こっちまで暗くなるような話ばかりで全員辟易。
次回からは彼はスルーしよう、となってしまいます。
面白いことに(当たり前なのかもしれませんが)
アクティブシニアは若々しい「気」を発しています。
「覇気」と言ってもいいでしょう。
その結果、外見上でも年齢より若く見えるのです。
頭髪やら肌のくすみやらそういった表面上の差ではなく
中から発してくる「覇気」だと感じました。
同じ事は相談者でも当てはまります。
同じような起業・独立の相談でもです。
40代でも覇気のない方は相談自体があやふやだったり
何をしたいのかが自分でもよくわかってないような印象でした。
70代の方でも野心を持って自身が練り上げた独立のプランを語る姿は
まだまだ若い熱情を十分に感じ取れるものでした。
無鉄砲、無計画で突っ走ることが行動力とは言いませんが
まず一歩の行動を起こす、起こせることがポイントです。
これが年齢を重ねるごとに、経験を積み上げた結果なのでしょうか
豊富な?失敗事例が頭に浮かぶのでしょうか、自重スイッチが入るのです。
もう遅い
もう若くない
もう間に合わない
「もう」を「でも」に置き換えても意味は同じですね。
頭に否定的な言葉が付くようでは「覇気も情熱も」感じられません。
ましてや行動を起こすといった気分にはならないでしょう。
【こんな症状に要注意】
・憂鬱な気分になる
・悲観的な考えになりがち
・過去の失敗や悲しみがぶり返してくる
・とにかくだるい、すぐに疲労感が出てくる
・周囲に関心が無くなる、希薄になる
・趣味に今までのような情熱が湧かない
・何事にも長続きしない(集中力、気力)
・熟睡が出来てない
・食欲が無くなる、食に関心が薄まる(何が食べたいという欲が希薄に)
・他人と会いたくない
・いつまでも物事の結論が出せない、堂々巡りしてしまう
・自分の仕事に否定的になる(社会にとって必要か? 自分は無能だ等)
公私のどちらの場合でも
最近こういう気持ちが出てきた、
またはこの様な気分が長く続くといった話を
仲間とのやりとりで口にしていませんか?
まだ仲間との集まりに出てくるのであれば
気力が枯渇している訳ではないようですが、
いずれこういった集まりに出なくなり、
あるいは先に書いたように呼ばれなくなり、
連絡も途絶えがちになれば、年齢に関係なく引きこもり予備軍です。
明らかにネガティブモードのスイッチがONですね。
なかにはうつ病の発症といった深刻なケースも含まれるので
単に気力云々で片付けてはいけない問題ですが
病気が原因でなければ、やはり「気力、覇気」の減衰でしょう。
気力の減退を言い換えれば「好奇心と探求心の欠如」だと思います。
好奇心がなければ行動を起こそうという気になりません。
何も行動を起こさなければ気力は間違いなく萎えていきます。
気力が萎えれば益々好奇心や外部への関心を喪います。
それはそのまま第二の仕事や人生への関心も失くすこととなります。
仮に気持ちだけは「再就職しなければ」「起業して稼がなければ」と
思っていても、根底には「でも、もう」といった負の感情があることで
何時までもスタートラインから前進できないのです。
その結果が、どこがどう変わったと正確な指摘は出来ないものの
外見上の印象にも影響を及ぼしてくるのでしょう。
仕事上の話に関連付けると
終活の場合でも同じです、「やらなくては」とわかっていても
何かとやらない理由、やれない理由探しを優先してしまい
結局「今日もやれなかった」と自責の念を繰り返すだけ。
何となく思い当たる節のある方は
なるべく早急にまず一つでいいので行動を起こして下さい。
起こすことで何かが変化し始めることは確実です。
【その出費は「消費」「浪費」どちらですか?】
これも相談者との面談の中で気付いたことのひとつです。
以下に書いた5項目に心当たりはありませんか?
多くはおひとり様のシニアでしたが、
家族と同居する方にも見受けられた項目でもあります。
1)用もないのについ馴染みのコンビニに立ち寄って、必ず何かを買っている
2)時間が空くとつい最寄りの喫茶店に足が向いている
3)ほぼ利用していないのについ加入したサブスクがある
4)歩いても行けるのについタクシーを利用してしまう
5)公共料金や携帯の通信料などは何年、何十年と見直しをしていない
気になるのは、ただなんとなく漫然とした出費が発生している点です。
この5項目は私にとって欠かせない日常生活だ、
必要不可欠な項目だと自信を持って言えるなら
それはそれで結構です、他人が口出しする話ではありません。
ですが、本当に生活に欠かせない出費なのでしょうか?
言われてみれば確かにやらなくてもよかったと思えたら要注意です。
朝晩コンビニに立ち寄って
200円のドリンクやスイーツを購入していたら?
土日は除外したとして週に5日、朝夕で10回立ち寄る計算です。
仮に1週間で2,000円の出費だとすれば月にすれば8,000円の出費です。
年で換算すれば96,000円です!
一回当たりの金額は少額であっても
積もり積もればもはや必要な消費でなく、浪費ではないでしょうか?
但し、ここで気を付けたいのが
コンビニや喫茶店に行った際に先方のスタッフや
常連客とのやり取りが目的というなら話は別です。
惰性で繰り返すのではなく、人と会うとか、
何かを調べるために利用しているといった目的があれば
これは浪費ではなく健全な消費と考えてもいいでしょう。
特におひとり様の場合、
何かの場合の為に緊急連絡先に名前を貸してほしいといった
頼みごとが出来るような人脈作りにも利用出来るからです。
誰とも会話をせずにひとりで過ごす、
同じことの繰り返しを何とも思わなくなっている。
やはりこういう方には覇気や好奇心を感じることはありません。
ここでも「話しかけられるのを待つだけ」ではなく
「こちらからまずは話しかけるというアクションを起こす」
ことによって、状況を変えることに繋がるのです。
【終わりに】
如何でしたか?
今回の内容は50代後半から何となく気付き始めていた
何故同年代なのにあいつは若々しくてあいつは年寄り臭いのか?
こういった疑問は今の相談業務を始めてからは
同じ年代の相談者でもその話し方やその内容の格差で
実年齢より若く見えた、逆に老けて見えたケースに何度か遭遇して
改めてこの点について考えてみたものです。
「昔はよかった、あの時代が一番輝いていた」
だけで終わる方は、概ね「年齢以上に見られてます」
「昔も良かった、でも今はこれが楽しい」
「あの時代の経験を今の連中が羨ましがるよ」
といった今と結び付けて場を盛り上げるような方は
概ね若々しい雰囲気ですし、口調がとにかく若い!
個人的な感想ですが、
外見で唯一ここが確実に違っていると気付いたのは
「目の奥の輝き」いわゆる「眼力」でした。
変な例えですがボクシングの試合でレフリーが試合続行の可否を
判断するのが選手の眼力の有無だそうです。
いくらファイティングポーズを構えていても目におびえや
敗北感が見て取れたら躊躇なくストップさせ、
逆にかなり顔面にパンチを浴び続けていた状態でも
眼に闘志や覇気があると続行させると聞きました。
起業相談でも、やる気が伝わるまなざしもありますし、
改葬の相談の場合でも「やらされ感」満載の方もいます。
本人は気付いているかどうかはわかりませんが、
本人のやる気を感じない相談にはこちらも意気込みが
消沈するのは避けられないことになってしまいます。
何もスポーツジムに通ってのアンチエイジングだけが
若さの秘訣ではない、あくまでも生活態度、好奇心の有無、
行動力の維持でも十分若さは保持できる。
これが私なりの結論ですが、如何なものでしょうか?
目指せ「イケオジ=イケてる親父?お爺?」
避けよう「イカオジ=いかにも親父、お爺」
この記事の著者
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東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。
主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
■フェイスブックページ「50歳からの人生設計相談室」
■ブログ「新・先憂後楽」
■コラム「マイベストプロ東京」
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