シニア世代の転倒事故について

【はじめに】

 2026年も今日から仕事始めとなりました。
今年も宜しくお願い致します。

 さて、年末年始のこの時期
飲酒による転倒・転落事故や
段差による転倒事故等のニュースが
目につきます。

 特に多くのシニア世代にとっては
致命傷となり、そのまま再起不能になる
ケースも少なくありません。

今日は年頭の戒めとしてこの話題を紹介したいと思います。

 

【知人だけで3人も!】

 何と私の知人だけで12月に3人が転倒・転落事故を起こしてます。
2人は駅の階段部と歩道橋の階段部で転倒・転落しともに足を骨折
ひとりは顔面損傷も生じたのです!
その場から緊急搬送された結果、今も病床にいます。

 もう一人は私と同じおひとり様で
就寝時に部屋の入口の僅かな段差に足を取られて転倒
手首と膝を骨折してます。

 共に60代後半のシニア世代ど真ん中でした。
そして3人の転倒理由はそれぞれ違うものでした。

 

【飲酒】

 最初の事例は忘年会の帰りの出来事でした。
本人は酔っていないと今も言い張りますが、
実際は転倒時の事を記憶しておらず酩酊状態だったようです。
激痛に目が覚めたら病院のベッドの上だったようです。

 彼の場合階段を降り切る直前に足を踏み外したようで
その際に膝を変な形に捻ったようで膝の皿を割ってます。

 これが階段上部であればそのまま下まで転落し
最悪の場合死に至るダメージを受けたかもしれません。

 幸いにも検査の結果は膝以外の損傷は見当たらず
電話口では強がりを言ってましたが
ただ単に運が良かったという事は認めていました。

 

【不注意】

 次に事例は歩道橋で発生してます。
彼の場合も飲酒後の転落でしたが酩酊はしておらず
記憶も足取りもしっかりしたものだったのですが
歩道橋の中ほどまで降りた時に新年の準備の事を
急に思い立って注意が散漫になったそうで
足を踏み外し前向きに転落しました。
 
 彼は足首の骨折に加えて手首も骨折、
さらに顔面も陥没骨折という重傷を負い、
おまけに時間帯が悪く人通りが絶えており
発見までかなりの時間がかかったそうで
一時は死を覚悟したと言ってました。

 彼の場合も最上段で転落していれば?
ほぼ確実に死んでいたと医者から言われたそうです。

 

【不注意その2】

 3人目は自宅での転倒です。
全く飲酒はしておらず就寝する為
寝室に移る際に扉部分の僅かな段差に
足を引っかけてしまいそのまま転倒、
咄嗟に手で顔面をカバーした結果
右手首骨折に膝の半月板の損傷という
かなりの深手を負ったのです。

 彼の家には私も出入りしており
その段差も知っていましたが
本当にミリ単位の段差で全く意識せずに
出入りしていたのです。

 そして気になったのが本人の言葉で
「躓いたときには踏ん張れると思っていた。」
「転倒した際も自分では手でかばったと思ったし
 その時には手も膝も痛みは無かった。」
というものでした。

 実際事故後はそのまま就寝したようですが
深夜になって激痛に目が覚めたものの
当然ながら自家用車での病院行きは無理で
緊急搬送されることになったのです。

 彼は、私と同じ「おひとり様」でした。

 

【バリアフリーの注意点】

 ここで注意したいのは室内外での歩き方の区別です。
室内で転倒するケースの場合、大半が部屋の出入り口にある
扉部分の段差のようですが、ここ以外にも危険は潜んでいます。

 怖いのがベッドではなく布団で寝ている場合です。
特に万年床のように敷きっぱなしで過ごしている場合に
蒲団の端に躓いて転ぶ、その際転んだ場所が悪く、
さらに打ちどころが悪く、打撲や捻挫、果ては骨折に至る…
この様なケースも決して少なくはないのです。

 却って部屋の出入り口の場合は
ある程度意識して通るのですが
起きた時のまま蒲団が乱れたままの場合等、
あるはずがない場所にあった蒲団の端に躓くのです。
いわゆる「不意打ちを喰らう」訳です。

 バリアフリー化していても
蒲団生活の場合はこの点は要注意なのです。

 若い頃は自然につま先が少し反ったような形で
歩いているので歩行中に段差に躓く確率は低いのです。

 これが年齢を重ね、筋力が衰えることで
つま先を挙げて歩行する、踵から着地するといった
今まで出来ていた歩行スタイルを維持することが
難しくなっていき、無意識な歩行の際はすり足気味になってしまいます。
 
 こうなってもバリアフリー化した室内の生活では
すり足で歩行しても何ら問題が発生しません。
(布団や絨毯の端というリスクはあるのですが)
 
 ですが、一歩外に出ればそうはいきません。
地面の傾きや凸凹は当たり前、段差に至っては
室内に比べたら比較にならない程至る所に潜んでいるのです。
この様な場所で室内と同じすり足で歩けばどうなるか?

 雨や降雪で濡れた地面や、積雪の場所なら
かなり足元に意識を向けて歩くでしょうが、
何もない状態で歩く場合、注意は希薄になりがちです。

 自宅がバリアフリーの場合、
屋外、特にいつも歩く場所でない場所に出向いたときは
階段の上り下りや歩道と車道の段差、点字ブロックなどの
段差を強く意識して歩くことが肝要になります。

 

【終わりに】

 正月早々のブログが同世代への注意喚起とは
パッとしない幕開けですが、いざ遭遇すれば
シャレでは済まないのがシニアの転倒・転落事故です。

 日頃の健康自慢、健脚自慢が一瞬で障碍者になる…
60代ではまだ早いかもしれませんが、80代以降ともなれば
この結果、日常生活が寝たきり状態、良くて車いす生活に激変し、
多くの場合1年以内に引きこもりや認知症状の発症となるリスクが
高まると知り合いの医者も言っていました。

 第二の仕事に従事している方はもちろん、
起業・独立を目指していた場合等は根底から生活設計が狂います。

 私自身が4年前の半月板損傷で、今も長時間の立ち仕事や
長時間の歩行には支障をきたしています。
趣味だった城址巡りや古本屋巡りもほぼ断念する羽目に。
完治は無理なので騙し騙し付き合っているのが現状なのです。

 たまたま仕事が行政書士ということで
業務不能という致命的な事態にはならないで済みましたが
5年前までの自由に飛び跳ねられていた頃が懐かしいのも
遺憾ながら事実です。

 不可抗力の一面があることは十分知っての上で言いますと
やはり一瞬の油断、不注意による場合が多数のようです。

 若いころのように、即座に身体が反応して
身を守れた時代はもうとっくに過ぎ去っている。
そうならないような事前の注意力を高めることが
シニア世代に欠かせない案件なのです。

 まだ60代でしたら今からでも
ウォーキングの習慣化や歩く際の足の運び、
もっと言えば下半身の筋肉量の維持・拡大を図ることで
70代以降の転倒事故のリスクは大幅に軽減できます。

 人生100年と言われる令和の今、
可能な限り自身の足で歩けるまま最期を迎えたいですね。

この記事の著者

寺田 淳
寺田 淳寺田淳行政書士事務所 代表
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
フェイスブックページ「50歳からの人生設計相談室」
ブログ「新・先憂後楽」
コラム「マイベストプロ東京」
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